不安定日記

若年性認知症予備軍の旦那との日常

まだ信じられない。

本当に、病気は進行してるのだろうか。

4年前より安定している気がするのだ。

普通に生活している。

私よりも几帳面。

毎日きちんと同じ時間に起床して、朝のルーチンをこなす。

同じ時間にわたしを起こしてくれる。

仕事から帰宅すると、ウォーキングをして、筋トレをする。

洗濯物を畳んでくれる。

食事をしながら他愛もない話をする。

夕食の片付けをして、お風呂の準備をしてくれる。

明日のスーツの準備をする。


でも、長く話すと途中で「あれ?なんだっけ?」と言う。

見慣れないテレビのチャンネルdボタンの天気予報だと、明日の天気がどこだか混乱する。

仕事の確認をし始めると、曖昧な記憶がある。


ただひとつ、確実なのは、わたしたち夫婦は今までで、今が一番仲がいい。


イライラしたり、辛くなったり、何でわたしたちがこんな目に合わないといけないのか・・・と、苦しくて堪らないときもある。

周りと比べて悲しくなったり、同情されているような気がして惨めになったり、会社で迷惑かけてるなぁと逃げ出したくなったり。

でも、ほんの少しのことで嬉しくなったり、感謝するようになった。

毎日不安定だけど、常に落ちてる訳でもない。不思議なもんだ。

明日は出勤

今回4年振りに検査を受けることになったのは、会社からの指示だ。

現在の病状と、専門医の状況診断書の提出を求められている。

4年前、転勤後に様々あり(詳細は後日書こうと思う)検査をし、MCIと診断された。

その後、役職を降り、仕事内容も変わったが減給し続けながらも雇用は守られた。

主治医は、会社からの状況診断書について、

「人生の今後を決める重要な内容を、簡単には書けない。市の専門機関や専門家と一緒に考えて、一番いい方法を話し合ってから提出しましょう。会社にそうお伝え願いたい。」と、おっしゃった。

会社への提出書類には、

検査結果から、どんな仕事ならできますか?障がい者枠は可能ですか?というような内容。

主治医は、「私自身が、それぞれの仕事の内容がどのくらいのレベルなのかも解らないのに、できるorできないの判断を安易にするべきでは無い」と。

同じ会社に夫婦で勤めているため、明日わたしから報告をする事になる。

早期退職も選択肢にいれて、考えなければならないかもしれない。いや、寧ろその方がいいのかな・・・。そもそも国内外に数千人の社員がいるこの会社で、今まで1人も若年性認知症を発症した人はいなかったのだろうか。いたとして、一体どのような対応だったのだろう。

・・・とにかく、今月中旬の検査を終えてから考えよう。

今日も今まで通り過ごす。

昨日の検査結果に大ダメージを受けたわたしは、何もかもする気が失せてしまった。
この4年弱、何とか発症しないよう、進行しないよう、いろんな事を旦那に強いてきた。


若年性アルツハイマーの進行は,非常に早いと聞く。
一気に悪化して、来年の今頃は私も介護離職をしないといけないかも知れない。
そんな絶望のなかで、何とか進行を食い止めたかった。


アルツハイマーの原因になりそうなものを調べて、ひとつずつ検査→改善を試してきた。
どんな検査結果が良くなっても根本のアルツハイマー検査で進行していたら、意味が無いのだ。
全部辞めてしまいたい。意味があったのだろうか。
「脳の改善のため!」と、旦那の楽しみをたくさん奪ってしまった。



日常では、とっても安定していて、病気を忘れてすごす事が多かった。
もしかしたら、このまま定年まで働けるかも知れない。
毎年、今まで通り旅行にたくさん行って、旦那の定年のタイミングで私も早期退職をして、
老後を楽しく過ごそう。あと6年だ!と、思っていた。
・・・昨日の夕方までは。


でも、旦那は昨日も毎日のルーチンをきちんとこなす。
「大丈夫だよ。今までの取り組みがあったから、今も元気なんだよ。全然我慢なんかしてないし後悔もしてないよ。」
今朝も、いつも通りのルーチンをこなしウォーキングを兼ねてワイシャツをクリーニングに出すために笑顔で出かけていった。


わたしといえば、ただ泣いてこの記事を書いている。