始まり2
旦那は転勤族だ。
大体数年に一度は引っ越しだ。
結構めんどくさい手続きを毎回する事になる。4年前の転勤時、諸経費の持ち出しの出費が20万を越えた。
わたしは、ただ旦那が手続きが面倒で、申請しなかったのだと思っていた。
新居に越してからも、手続き等の際は、まあ使えない。
でも・・・どうもおかしい。
例えば、包丁の収納場所がわからないのだ。包丁をしまう場所って、大概キッチンの収納扉の内側にないだろうか。
転勤先のメンバーがなかなか覚えられない。
まあ、人数が数十人いるので・・・そんなものかな?
あれ?と、まぁそうかな?が、何度も何度もわたしの頭のなかでいったり来たりした。
どうもおかしい?がやっぱり何か変だ!に変わる出来事が徐々に起こり出す。
そして1ヶ月が過ぎたある朝、主人は出勤前にリビングのソファーから立てなくなる。
それは会議の日だった。
「何をしたらいいのか、わからない」と。
前日の日曜日、休日出勤して会議資料を作っていたはずなのに。